祝辞
本日、中学校を卒業される皆さん、おめでとうございます。
また、ご来賓の皆様におかれましては、お忙しい中
ご臨席いただき、誠にありがとうございます。
今から3年前、皆さんが入学した当初から、先生方からは、
この学年は少し幼い面があると、聞かされていました。
しかし、今こうして見ると、幼さなどみじんもなく、
頼もしく、自信に満ちた表情であふれています。
一保護者として、皆さんをとても誇りに思います。
3年という年月が、
こうも人間を成長させるのかと驚くとともに、
これまでの様々な出来事の全てが、皆さんの成長に
必要なものだったのだろうと感じています。
そんな出来事の一つとして、昨年の7月、
西日本を中心とした豪雨災害が発生しました。
災害の恐ろしさを目の当たりにし、また何か助けになりたい
という純粋な気持ちも生まれ、そして平凡な日常がいかに尊いかを、
改めて感じるきっかけになったのではないかと思います。
今後も、皆さん自身が置かれている環境に感謝しつつも、
この災害において、それぞれが感じたことを
忘れずにいてほしいと思います。
本日、皆さんは慣れ親しんだこの中学校を卒業し、
明日からそれぞれが、新しい道へと進んでいくことになります。
全く新しい場所、新しい人間関係の中で、
困難な問題に直面するかもしれません。
しかし、どんな状況にあっても、失敗を恐れずに、
まずは、やってみようと、心掛けてみてください。
たとえ失敗したとしても、また何度でもやり直せばいい。
失敗は、決して間違いではないのです。
失敗も含めた一つ一つの経験が、いつか必ず役に立つ時がきます。
ただそれでも、一歩前に進めなくなったときは、
今、隣に座っている友人の顔を思い出してみてください。
また、ときに口うるさくも、愛情いっぱいに育ててくれた
保護者の方や、厳しくも温かく指導してくださった先生方、
そして、これまで小さい時から見守ってくださった地域の方々を、
思い出してみてください。
今、自分の周りを見渡せば分かるように、
皆さんには、これだけ多くの援軍がついています。
苦しい時には、必ず、誰かが手を差し伸べてくれます。
気づいてはいないかもしれませんが、これは皆さんの宝物であり、
今後、皆さんを奮い立たせる、原動力となるはずです。
臆することなく、一歩一歩、皆さんのペースで、
それぞれの道を進んで行ってください。
そして、様々なことに挑戦し続けてください。
私も援軍の一人として、そして同じ中学校の卒業生の一人として、
皆さんの、さらなる成長を楽しみにしています。
改めまして、保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。
また3年間、PTA活動にご協力いただきまして、
誠にありがとうございました。
これから子供達は活動の場を変え、行動の範囲も広がり、
その成長にしたがい徐々に、我々親の出番も少なくなることでしょう。
しかし、本当の意味で、親の手を離れるその日まで、
変わらず、温かく見守っていただくとともに、今後は
在校生たちにも、地域の視点からのご指導をお願い申し上げます。
最後になりますが、校長先生をはじめ、先生方には
子供達が本当にお世話になり、ありがとうございました。
3年間、ときに厳しくも、愛情深い、熱意あるご指導により、
本日、このように立派に、卒業の日を迎えることができましたこと、
心より感謝申し上げるとともに、私の祝辞とさせていただきます。
平成三十一年 三月十三日
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